まあね、立場を変えればわかるのよ。
見えない世界の話って、なかなか、初対面の不特定多数にどう始めていいかわからない。
相手の知識というか、理解レベルが「どの程度」なんだろうか、わからないのに話すのは結構骨が折れることだと思うの。
そりゃわかる。
でね、これもまた結論から言うけどね、
思ったの。
やっぱドルフィン先生とか金子さんとか下野さんて、すげーよなー!って。
あらためて、しみじみ思ったの。
なぜってね、
こういう人たちっていうのは、
ちゃーんと理路整然と話すことができる
のよ。
相手のレベルがどの程度かではなく、
ご本人の中で、理解されて咀嚼されたことが、ちゃんとご本人の言葉で、きちんと説明できるのよ、首尾一貫して。
どこにも綻びがないのよ。
見えない世界って誰にとっても、エビデンスとか「科学的な証明」とかじゃないじゃない?
要は「自分が確信しているかどうかだけ」だと思うの。
自分の中で符合がいってるものと、「謎なもの」「仮定の話」があって、それもきちんと分類されているかどうか、も大事だと思うのよ。
わたしね、見えない世界の話する人でも、
どっちかってゆーとやっぱ理系の人が好きよ。
多分、そーゆー意味でも、理系の人って理路整然さ加減がある。
言葉がペラペラ出てくるってことじゃなくて「理解して確信していること」の線引きがはっきりしているのが好き(信頼できる)、という感じかなー。
うまく言えないが、つまりフワフワしてないのが好きなんだと思うの。
いろんな人がいろんな「説」を唱えるけど、それの正誤より、確信度合いが気になるというか。
その人の中でちゃんと確信されていないものって、わたしにはやっぱ伝わりにくい。
で、伝わったとしても、それを自分が受け入れる(賛同する)かどうか、これもまた全く別な話だと思うのよね。
それでね、このアライグマ氏の話が、本当につまらなかった。
彼のヒーリング能力がどの程度なのか知らないけれども
ヒーリング能力のある人なんて、いくらでもいるし、そんなの普通。
今後はさらに多くなると思う。
いろいろいて、いいじゃん。
でね、何が一番の違和感てね、
要するに「俺はすごい」(だからこの手法が一番だ)という話にしか聞こえなかったのね。
あのね、
すごいものがあるとするなら、それは「自然治癒力」だよ。
「あんた」がすごいわけじゃないよ?
あんたが治す力があるとすれば、あんたがすごいんじゃなくて、あんたを介して出てくるエネルギーがすごいってことなんじゃないの?
人なんかただの「媒体」なんだから。
だいたい、「俺がすごい」の根拠も、わたしには全然響かなくって、ちょっと笑っちゃった。
失礼だとは思うけど、わたし鼻が鳴っちゃうのよ。
「自然治癒力とは何か」という話さえもなく、
エネルギーの仕組み、意識とは何かという話のサワリさえもなく
そーゆー話はこの後の講座でってことらしいんだけど、
ただ結果(ガンを治したとかの)だけが大事っていっぱい言われて
いやーーーー、待って、その人の魂はもう死にたがってるのかもしれないのに、
断りなくヒーリングして、治った治ったっていうのが、果たして良いことなの?
という問いを投げる気にもならず、わたしの脳内藤圭子は歌い続けていた。
で、アライグマの時間は終わり、
この方法は「伝授」でみんなもできるようになります。100万円です。
あなたやりますか?
主婦の皆さん、お金が欲しいでしょう?
ヒーラーが増えて、勝手にガンをヒーリングで治すようになったら、医療は変わりますよね?
え、そうなの?
そうなの?
本当にそう?
わたしたちの、ガンや病気、ひいては命に対する認識が変わって、いきおいなんでも西洋医学に頼らなくなったら、医療は変わるんじゃないの?
ちょっと、わたしとは相容れなかった。
人間存在というものへの捉え方が違うな、と思った。
(続く)