KAORISSIMA by メッセージを伝えるアクセサリー

by KAORI OSANAI

山椒と心やさしい人たち

小さい頃から動物が好きで、虫も好きだ。

最近ではここ何年も、このあまりにも狭い庭と呼べない庭に植えたレモンや山椒めがけて卵を産むちょちょが不憫で、イモムシを見つけては保護して羽化させている。

今年は酷暑のせいか、あるいは5爺のせいか、小さな幼虫を見かけても、いつの間にか全滅していた。

暑さもピークを越えた今、母蝶たちは必死に卵を産み付けに来る。

 

実家にも山椒があるが、今年は生育が悪かった。

山椒に産むのはアゲハ蝶、それも「ナミアゲハ」という人たちだ。

先日見たら、2匹いたので、坂ノ下に持ち帰った。坂ノ下の家の山椒は脆弱だが、そこにも数匹いたので保護した。

ここで計4匹。

 

さらに、こないだ庭の手入れをしていたら、ちょうちょがヒラヒラやってきて、ほっとんど葉っぱのない山椒に、必死で卵をつけている。

この卵が孵化しても、子供達は食べるものに困り、餓死するだろう。

ちょっとーーーそこに産んでも無駄だよー、と言っても彼女は聞かず、せっせと産み付け、その後わたしの周辺をヒラヒラ旋回し、また産んだ。

「後はよろしく!」と言われているようで、

困ったなー、困ったなー、誰かに山椒をもらわなくちゃ、、、、と真剣に考える。

 

そんな様子に鎌倉の人たちは心優しくて、こちらから声がけする前に「あるわよ」とメッセージをいただき、「ほんの僅かだけど」と言って届けてくださったそれは、きちんと棘を始末してあるものだった。

そしてそれは1日で消費された。

困ったなー困ったなー、実家の卵が孵ってしまう。路頭に迷う彼らのことを想像すると泣きたくなる。

 

そこで昨年、鎌倉から南足柄の方に越していったアホな友達のことが浮かび、その辺ならいっぱいあるのではなかろうかと打診しようと思った、その時に

メッセージが来た。

シビれた。

 

次に、また別な、鎌倉を代表する数少ない老舗の女性社長から

「山椒届けますよ〜」とメッセージが来た。

心震えた。

申し訳なさすぎるので、近所だし、取りに走った。

 

そういうわけで、当面の山椒問題がどうやら解決されたナウ、お彼岸。

本日お墓参り、からの実家のイモムシ、小さいのだと幅が1ミリにも満たない人たちも含めて、老眼を見開いて救出した。

葉っぱがほとんどなくなっていたから危機一髪だ。

そして今、ここに、何人いるんだか知らないが、水槽の中に全員集合してむしゃむしゃ食べている。

 

ある種の人には信じられないことだろうが、一心不乱に葉っぱをかじる彼らの姿は愛らしく、バカ面してジーーーっと見ているわたし。

なんとも言えずしみじみ幸せな気持ちになってくる。

 

最初に保護した一人は昨日サナギになった。

誰にも教えられないのに、時が来ると体から水分を一気に排出し、自らの形状を変える。

さっきまで枝を動き回っていたキャタピラはあっという間になくなり、代わりに触角となるツノ状のものが生える。

身体を左右に振り、糸を吐き、自らを固定させる。

そして、本体はドロドロに溶け、さっきまでの身体はただの容れ物になる。

2週間ぐらい経てば、この中から、羽をもった美しい生き物となって、空に飛び立つ。

こういうプロセスを見て、心震えない人がいるとすれば、その人はどっかおかしいのでは?とさえ思う。

そしてこの神秘の全てが、ソースエネルギーのなし得ることだ。

 

さて、仮に人類を削減する計画があるとして、

というかまあ、実際あると思うけれども、

人間の数が劇的に減ったら自然環境は劇的に良くなるのではないか?

わたしのような者が僅かなちょうちょを保護しなくても、彼らが存分に生きられる世界が来るのなら、

それはそんなに悪くないことなんじゃないか?むしろいいだろう。

正直に言えばわたしはどこかで、そう思っている。

人間以外の生物は全て人間のために存在しているわけではない。

むしろ彼らにとって人間は困った存在だ。

人間がこのまま、この調子でいけば、の話だが。

 

ま、わたしは美しいものを愛でている時間が本当にかけがえがないと感じている。

自分が殲滅されないうちは、そういう時間を大切にしたい。

 

 

ほなまた。

 

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