いやーーー笑った。ジワジワ笑える。
三が日も開けた昨日はグリッダー仲間と湯河原へ。
超気になる「柱状節理の滝」は地図にも載っていない秘境にある。
そして「ある」ということだけを原動力にのこのこ出かけたわけだが、誰一人としてルートを把握している者はいないマヌケぶり。
わたしのバーイ、「自分より上手くやってくれる人がいたら、完全に任せて何もしない」が、「自分より上手くやってくれる人がいないなら全部仕切る」のall-or-nothing体質なので、
まーどうせ誰かがプリントしたものを持ってくるだろう、と勝手に決めつけていたわけだが、同行者が全員そのタイプだったという異常事態WWWWWWWW
幕山という大きめの節理がむき出しになった山肌を見ながら、林道をどんどん進んでいく。その辺まではいわゆるハイキングコースだ。
で、問題はその先で、「標識も案内もないところ」をグーグル先生に頼ろうというバカ脳は、「電波なし」に敢え無く撃沈され、
山なめてんじゃねえよ!
という俺2号の声にシュンとしながらも、それでも人様のブログ記事にあった情報の記憶を頼りに山の中をガシガシと進むオバハン探検隊。
記憶にある
渓流沿いを歩いたら、川をいくつか越え(横切り)、最初に現れた直瀑を「登り」そこに現れるのが節理の滝
という一説だけを頼りに、そしてわたしは、どうせわたしのことだから、現場近くになったら「俺の野生のGPSが教えてくれるに決まってる」と高をくくりつつ、進む。
で、越えるべき渓流がどれなのか、見当もつかないけれども、せせらぎを横切った後に出てきたのが、これ。
遂に来た!
歓声を上げるオバハン探検隊。
これを遡上すれば、上にヤツはいる。
(と、思い込む。誰も疑わない)
この時点で、この滝が、延々とどこまでも先の方から流れてきているなどとは思いもしなかった。
ここで呑気に一服した後、さあ、登るよ!!!
となったものの、、、、
滝を登るってあんた、もし水に落ちたらナウは冬。その後、絶対風邪をひく。
記憶では、「初心者でもそんなに大変じゃない」とか「キャニオニング用の靴は不要」とか、おまけに「脇にロープがあるので不安な人はそれを使え」と書いてあった気がする。
でも、、、、、、
これを登るには絶対キャニオニング用の靴が必須だし、ロープなんかどこにもない。
若干ビビり気味の隊員1号をよそに、わたしがひらめいたのは、
滝の中ではなく、脇の「地面を行けばいい」だ。
そして、右手の土手のようなところ、実際は枯れた笹やイバラ系の木々、倒木、足を取られるツタ類などの
獣すら行かない道という意味での「ノーけもの道」を、ものすごい勢いで進んだ。
ちょっとこれ、こうして家にいてカタカタ打ち込んでいるわたしの心理と、現場でのそれには雲泥の差があって、
とにかく、「しっかし、我ながらよくこんなところを進めるよなー」と思いながらもガシガシ進んだ。
もしかして無人島に残された旧日本兵とはこんな感じだったんじゃなかろうか、などと思いながらも、ガシガシ進んだ。
これねー、読んでる人誰も想像すらつかないようなところだよ。
道なんかない「藪」を進んだんだよ。
みんな「この先にある」と信じているから、もうすぐか?まだか?という思いで頑張る。
しかし、行けども行けども、一向に「平らなところ」など出てこない。
そのうちに、、、
ねえ、これ、、、登ったら降りなきゃ行けない。そして日没は早いよね、、、、という冷静な頭も出てくる。
川幅が広くなったところで、
もっと進めるんじゃないか?でも引き返した方がいいんじゃないか?
というせめぎ合い1秒。
「よし、帰ろう」ということで、やむなく退散。
だって、
マジで遭難する危険性もあったんだもの。
いやー、無念。
次回はちゃんと調べて、必ずリベンジしたる!
などと話しながら下山。帰りはわけもなく、降りてきた。
そして湯河原の、もはや人っ子一人歩いていない温泉場の方へ出向き、
まるで「核戦争後の世界」に我々しか生きていない、といった状況かと見まごう無人感、あまりにシュールな「街」の有様に
世界はすっかり変わってしまったなあと思いながらも、わたしの大好きな秘湯へ。
って、ここもまた「空海と行基」のゆかり。
わたしの住む坂ノ下の家もまた、「空海と行基」のゆかり。
そして、こんなディストピアな世界に灯りをともすが如く、鰻を食べて、1日の締めくくり。
プハーーーーーーーーーーー!
ビールがうまいぜ。
しかし、電波の通じる今、ブログ記事を読み漁ると、
本日通った道のどこかで、我々は痛恨のミスを犯していることが発覚。
わたしたち、いったいどこで間違ってしまったんだろう(ラノベ朗読ふう)
そしてわたしはこーゆーことを放置しておけない性格なので、帰宅してからアタリをつけるべく、再度記事を読み漁った。
そして、な〜んとなく、わかった。
わたしたちが登ろうとしていた滝は、むしろ反対に、流れの方へ少し下るべきだったのじゃないか、と。
そして、その流れを横切り、更に進むと、直瀑があり、そこにあるロープを伝い、上に上がるとそこに柱状節理の滝がある、のではないかと。
そーすると、ものすごい勢いで藪の中を進撃した我々って・・・・
と思ったらめちゃくちゃジワジワこみ上げてきた。
で、思った。
「この先に、それがある」って、人をめちゃくちゃワクワクさせるものだし、
自分はワクワクだけを頼りに、かなりあり得ないレベルの突破力を発揮するんだなあ、ってことが
客観的に見て、笑えた。
今もジワジワする。
ま、とにかく今年のテーマは「山」と「地中」だから、とにかくスキあらば山に行こうと思っている。
そして今日からプチ断食!
ほなまた