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長崎Revisited:外海の教会とかくれキリシタン

誰も知らない未来を創造しよう


そういうわけで長崎2日目は外海集落という陸の孤島を巡る。

どのぐらい陸の孤島かというと、この地図見て!

鉄道もなく、市内からのバスなんて1日に何本あるのか、ないのか。

限られた時間の中で目的を果たすには、と観光タクシーを選んだわけだが、2日間で確か9万ぐらいかかったけど、ついてくれたドライバー黒崎氏が、まさに「我々のために存在しているような人」だったからまぎれもなく「正しい選択」、いわゆる「生きた金」を使えてよかった!と思った。

この方は現れるなり「カトリックですか?」と聞いてきて、長崎では(というよりカトリックでは)禁書扱いされた『沈黙』について、どれだけ深いところまで話していいのか、キリシタンというものの歴史やイエズス会、ローマ教会(バチカン)というものへの彼個人の見解を話してお客、つまり我々が不愉快にならないかを確認してきた。

しかもこの方ご自身が、弾圧を生き抜いたキリシタンを先祖にもち、自らはカトリックだという。

その時点で、今回の旅はすでに大成功だとわかったし、早速に説明なく渡したマリア像を、喜んで受け取ってくれた。

 

 

外海は、ド・ロ神父のことについて昨日書いたので、それ以外のことを記しておく。

ハイライトとしては、「潜伏キリシタン文化資料館」。小さな小屋で、あらかじめ連絡すると案内役の方から見せてもらえる。

ちなみに約束の時間に誰もおらず、黒崎さん(ドライバー)が連絡すると「時間を間違えとった!すぐ行くわ」という、のんびりぶりに心和んだ。

もちろん、この案内役の方も、先祖は隠れキリシタンだ。この方にも、マリアさまを3体渡した。

 

 

当然のことだが、館内は色々な意味でキツい。

一歩入った瞬間、わたしも早夏ちゃんも頭が痛くなったが、遺物と対峙しながら労いの気持ちを向け続けると、それはおさまっていった。

宣教師が持ち込んだロザリオは貴重で、「御本尊」のように崇拝対象になっていた。

これを見て、戻ったらまたロザリオを作ろうと思った。一切の悲しみを持たない、意味性を持たないものを。そして教会に属さない人たちがそれを持つんだ。わたしの仕事はそういうことだと思う。

 

「こんちりさん」とは、すなわちcontriçãoのことだとすぐわかった。イエズス会はポルトガルから来たわけだから、大抵のポ語が日本語化されたんだ。

「かくれ」ゆえに、司祭がいないから「ゆるし」を得られず(というカトリックのルールの理不尽さよ!)、代わりにこの祈りを唱えることで代用していた。ああ、せつない。

大丈夫。みなさん自動的に赦されてますよ。何もしなくても、生まれた瞬間とっくに赦されてますってば。

 

これも興味深かった。

この辺の話は説明が必要かと思う。

禁教令が解けた後、正式に「キリスト教」が認められると、普通にカトリック教会が建設され、人々は「キリスト教徒と名乗る自由」が与えられた。そこで、かつての「かくれ」は教会配下の現代に続くカトリックとなったわけだが、それを拒否して祖先由来の「かくれキリシタン方式」の信仰を守る人々もいたわけだ。(ここでも「分断」の歴史)

それで、晴れてカトリックを名乗った人々を「潜伏キリシタン」と呼び、先祖由来の信教者を「かくれキリシタン」と呼んで、今は区別している。

この写真にあるのは、日本人司教が「かくれ」との分断を埋めようと呼びかけたもの。とても興味深いので本文を載せておく。わたしはこの文章に、気持ちはわかるが一切の共感を覚えない。

 

このボードには現在までの状況が説明されている。

 

そんなわけで、キリシタンは「お寺に所属していると見せかけて」信仰を続けていたわけだが、その説明で「あっ!」となったのがこちら。

数年前、大分県竹田市の旧中川藩(藩ぐるみでキリシタンを匿っていた)と、北鎌倉との奇妙な縁について書いたのだが、我が実家のお墓がある寺の名前も「光照寺」で、そこでも弾圧されたキリシタンを匿っていた歴史がある。

偶然の一致だけれど、「ふ〜ん、、、、、」と思った。

 

 

日本に3つしかないらしいキリシタン神社「枯松神社」にも行った。

どういうところかはこの記事や、この記事で。

 

隣接する墓地には、ひとつの墓碑にクリスチャンネーム(洗礼名)の人と仏教式戒名の人が仲良く並んでいるものが多数あって、それはなんだかとても素敵なことだと思った。

 

 

悲惨な歴史の重さ、暗さとは逆に、黒崎教会はステンドグラス越しの陽光が鮮やかだった。

 

宗教はいずれ消滅するだろう。発生してからずっと、人類の争いに理由づけされてきた。

トップに偉い人がいて、莫大な権限を持ち、その人の号令で下部組織が動き、民主がそれに翻弄されるこのシステムは誰かを幸せにしたのだろうか?

もちろん「信仰」の中に、人の心のきらめく美しさも、奇跡もあったはずだし、今後もあるだろう。でも組織はなくても信仰は成り立つ。宗教と信仰はぜんぜん違うものだが、人類史はそれを同義に捉えてきた。

そして今は、みんなが貨幣経済という地上で最も強力な宗教の信者だ。健康教というパワフルな宗派とタッグを組んでいる。

資料館を案内してくれたおじさんは「今からワクチンに行く」と言っていて、我々はさらに切ない気持ちにさせられた。

 

まあ、そんな時代もいずれ終わる。3代先は人類自体の存続すら危ういわけだから。

 

 

 

 

 

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