断捨離という言葉が嫌いなんですけど(単に、誰かが作った概念だから)、さすがにモノが多すぎてねえ、、、、
ま、ちょっと捨てたぐらいで何も変わりゃしない我が家のありさまなんですけど、
着ないTシャツをまとめて女川に送ります。
311直後から、ご縁があって交流させていただいている、八木純子さんというリーダーがまとめる、
女川の仮設住宅に住まうことになったおばちゃん、おばあちゃんたちが作る布草履の材料になります。
今は仮設住宅ではなく「ゆめハウス」という活動拠点になっている。彼女がめちゃくちゃ尽力したからだ。
https://www.onagawa-umineko.com/yumehouse
わたしが「現場」を訪れたのは地震から1年後のことだった。
少しだけ思い出してみよう、と、今、その時の写真を開けてみた。
こちらは仮設住宅内での作業の様子。
この時、八木さんから聞かされたのは、「人は、とにかく『やること』がないと生きていけない」という痛烈な事実でした。
お金は支援されても、「生き甲斐」は支給されない。
なんでもいい、日々「やること」があれば、どうにか1日を生き延びることができる。
・・・・これはこの時、「被災者に限った話ではないな」とわたしの心に強く刻まれたんですよね。
人間に必要なのは、お金ではない、「やること」なんだ、ということが。
こんな時、女性たちは集まり、手を動かすことで、くじけそうになる心を支え合っていて、わたしは簡単にかける言葉など見つからなかった。
八木さんは絶望からいち早く立ち上がって、わずかでも自分の手で何かが「できるんだ」という、自信を取り戻すために、自力で前を向けるように、
ハサミと針と糸があればできる布草履の作り方を教え、みんなで作って販売するようになった。
最初はただの「家庭科」だったのが、どんどん上達して耐久性も上がった「商品」になった。
その活動は今でも続いていて、「商品」はお菓子や果物まで広がっています。
そうだ、みんなももし着古したTシャツを処分しようとするならば、よければ捨てずにゆめハウスまで送ってはどうかな。
ちなみに、切って刻んで使うものなので、「着古したもの」が良いのです。色も問わず。
ただし綿100%のものに限るそうです。化学繊維のやつ、混紡は不可。もちろん、洗濯はちゃんとしたやつでね。
〒986-2226 宮城県牡鹿郡女川町高白浜高白25−2 ゆめハウス 八木さん宛 0225-25-7486
写真はすごいなあ、、、、いろんな記憶を呼び覚ます。
ちょうど1年経った2012年3月でも、町の様子は「惨状」としか言いようがなく、わたしはなぜか怒りが込み上げて慟哭したことを思い出します。
(手元にはもっとあるけれど、あまりに凄惨なので当時の写真はこれだけにしておきます)
ああ、、、色々と思い出してきた。
当時、わたしは鎌倉の若手のお坊さま達と、この女川支援のために色々と活動していたんだった。
被災地に行くことを、(わたしの「体質」ゆえ)何人かのお坊さま達は非常に心配してくれ、「やめたほうがいいのでは?」と進言してくれた方もいた。
でも、活動してお金だけ送って、現場を見ないでのほほんとしているのはどうにもスッキリしないから行く、と決めたら、
皆さんがお札やお守り、お香を持たせてくれたことを今この時、振り返って思い出したらちょっと泣けた。
そして、今久しぶりに、凄惨な現場の写真を開いたわけなんだけれど、
ものすごい圧と頭痛が襲ってきた。
そうか、そうだよね、、、まだ残っているんだよね、、、、、当たり前だよね。
そんなの容易に上がれるわけがないだろう、、、
こんなお話だってあるのだから。
時々思い出したら、丁寧にグリッドしていこうと思う。
この場合、頭を上に向けて、町だけでなく、海にも。
わたしたちは「今を生きる」と言っても、ときどき思い出して心を向けるって、すごく大事なことだと感じています。
あ、そうだ。
東北キャンペーンも継続中です。
どうぞ活用してください。
ほなまた。