「戴冠式」なんて歴史上のワードでしかなかったものを、生中継で見ることができるなんて、長生きはしてみるもんだねえ〜って感じ。
セレモニー好きとしては見逃せないイベントだけど、そう言っちゃナンだけど、昨年の「葬儀」の方が面白かった。
そーゆー意味では気の毒なもんだねチャールズ3世さん。やっと巡ってきた大舞台なのにお天気も雨ってね。
ともかくわたしがいちばん見たかったのは「秘儀」のシーンよ。そこがいちばんのハイライト。聖油を垂らされることは知ってるけど、一体どうなっているのかと。
そこに至るまでの長ったらしい「前フリ」は退屈だったから全く集中して画面見ていたわけではないの。
なんていうか、、、、、豪華だけど、別になんて言うのか、、、、俺を「おおーーーーーーーーーー!」とさせるものはなかった。
こーゆーものが写されても、何かセンサー的に感じるかなと思ったけど、な〜んでもなかった。煌びやかでございますねっていうだけで。
ところが、なんか寒気を感じるなと思って顔を上げたら、このシーンだった。
あーーーーーーーーーーーそうか。この中で精油が注がれているのね。「秘儀」だから見せないんだわ。聖職者以外誰も見てはいけないのよ。
誰も見てはいけないくせに、みんなの前でこれをやるっていうのがいかにも西洋式というか、キリスト教会的って気がしたわ。結局「やってますよ」ってことを見せるのよ。権威の誇示よ。
ジャパンの場合、誰も見てはいけないものは、宮中でひっそりやってるわ。だから、即位式に出てくる時点で、彼はもう「できあがった」状態、魂入った状態で人々の前に立つのよ。そして我々民衆だって、彼はすでにお顔つきが違うなってことを察知して、そこに威厳を感じるのよ。プロセスを見せる必要はないのよ。
支配王としての英国王室、ジャパンの皇室は祭祀王。
ま、いいけど。
とにかくこのシーンは、ついたての向こうで何が起きてるのかは知らないが、一瞬ゾクッと寒気がしたわ。
そしてこの、描かれた「生命の樹」で、あーなるほどと思ったわ。
でも幕が片付けられた後のチャールズ氏のお顔や雰囲気が変わったかといえばそうでもなかったね。わたしには、なんだかとっても悲しそうな王様に見えたわ。
英国国民はキング誕生に沸いているのかしら。
この奥様って、血統的には実はとんでもない「お家柄」なのよ。実はリアル支配者層そのものよ。
ともかく、一連のことを見ていて、もうすでにロイヤルとかなんとかって、「品格」とかはどっか行った時代なんだわ、と思った。高い精神性をほとんど感じられないのよね。
おそらく最後の王様でしょうね。
あと、気になったのはこの「馬車」Gold stage coachなんだけど、トリトンが先導する形になっているのね。後ろに三叉の鉾がついてるわ。
トリトンはポセイドンの息子よね。いずれにしても「海神族」よ。
王は海神に保護されて移動するってことを意味してるわね。
はっは〜んと思ったわ。
そして移動する様は神輿にしか見えなかった。
以上、わたくしの感想でございます。
お付き合いありがとうございました。