今年1年の総まとめ!みたいな本を見つけた。
おそらく今年(というよりりーかお総研においては長年だが)関心を向けたことのほとんどが網羅されていると思う。
この国の原始~古代において、「境界」を支配し、莫大な力を有した謎の一族がいた。長江文明に起源を持つ彼らは、縄文文明に革命を起こし、さらに日本列島の真ん中に壮大な設計思想に基づいた巨大図形を残し、また縄文王国と呼ぶべき「光」と「闇」の双子王国を建設した。
日本という国が、良くも悪くも他に類を見ない「特殊な」国であるのも、遥かな古代にさかのぼる彼らの存在によるところが大きい。その鍵を握るのは、彼らが深くかかわったある信仰であった。
本書は、今まで誰にも解き明かされることもなく歴史の闇に隠れてしまった彼らの、古代史ロマンあふれる真の姿を追求したものである。
アマゾンのペーパーバックで読みにくい昭和時代の「赤本」を思い出させるようなフォントの上にぶ厚い本だが、内容の網羅性から考えて5280円は安すぎる。
ミゾクイ会の皆さまは購入必須。この本を「読む会」やってもいいと思うぐらいだ。
本は先日見つけたものだが、2018年の春に出されたらしい。どうして今まで見つけられなかったのか不思議でならないが、逆にこの本が、わたしにとってベストなタイミングを待っていてくれたように思えてあまりにも感慨深い。
というのは、これまた今年になって新たに知ったことの一つに「金井南龍氏」という昭和の神道家の存在があり、この方はわたしが長年引っかかってきたことを解く鍵を持っていた。
それを一言で言えば現天皇家がこの島を統治する以前から存在していた「白山王朝」ということになるわけだが、これに関して、これまた最近になっておにょさんから教えていただいた笠井叡氏もどうやら同様の方向感のことを理解なさっている。
なので、今年の後半戦というのは、このあたりのことを一気にグリップすることに注力することになる。
これはこのまま、りーかお総研というかマイ人生にとっても「仕上げ」と言っても良いわけで、りーかお総研データベースの中に散りばめられたお団子を一気に集めて串に刺していくような、そんな気がしている。
やっとここまできたかという感慨。
そしてこれは、この謎に満ちた日本という国の真の全容をつかむ作業でもある。
ところでこの著者・泉雄彦氏だが、石川県で本業は林業に従事する方のようで、長きにわたり調べたことをブログに綴られたりしているようだ。
https://kagenogori.hatenablog.jp/
一方でまた相当な音楽好きでもあると見え、つまり歴史家でもプロの著述業でもないアマチュアの方だ。
そういう方が、やはり幼き頃からの疑問を追ってものを調べ、莫大な本を読破され考察し、引用しながら論を立てていき、散らばっていた破片を一冊としてまとめた。根気に次ぐ根気に次ぐ根気が必要な力作だと思う。
出てくる参考文献はわたしも所持しているものが多く、こういうのを待っていた。
こういうことはまさにグレイテストアマチュアにしかできない作業。
誰かの門下生だったり、研究者の派閥?とかしがらみ的なものにも無縁だからこそできること。
「好きこそ物の上手なれ」というけれど、結局そういうことだよなーと思う。
そして、ペーパーバックでもアマゾンはそんな人の出版を可能にしているわけだから、やっぱり画期的なことだ。
こういう事例を見ると、ガタガタアホなことを書きなぐってないで、価値あることを書きまとめないとなーという気にもなる。
やー、最近特にそう思う。
きちんと資料価値のあるものを残せば、いつか、誰かの目に留まり、それが後世の役に立つわけだから。
情報ネットワークの利用価値ってそういうものだし、集合知ってそういうものだ。
即時的なクソのような話(何を食べたとか、誰と遊んだとかの)は本当にどうでもいいような気がしている、特にわたしのような老い先短いオバハンにとっては。
というわけで、本を読み始めた。
みんなも読んでみて!