アレってなにって、あなた!
ムカデよ。
坂ノ下の我が家は野生の王国なの。
夜な夜なアライグマが猫用の餌をがっつきにくるし、ハクビシンもギャーギャー言ってるし、アナグマとか、たぬきとか、もちろんやかましい台湾リスも。ありとあらゆる動物がうろうろしてるの。
家の中でもウロウロしているのよ。ゲジゲジとムカデ。あと巨大グモ。
このゲジとムカデは、鎌倉という土地が彼らの生育環境として最適みたいで、「カマクラオオゲジ」ってゆー名称がつけられてるらしいわよ。検索する勇気ないでしょうけど。(しない方がいいわよ)
何しろ、ゲジゲジなんか全長12センチぐらいあるわよ!ムカデも。
わたし、鎌倉生まれ鎌倉育ち。
だけど、わたしの育った家ではこんなもん、ほとんど見たことがなかったの。
この家に引っ越してきて、彼らと遭遇して、あまりの出現率にマジで発狂しそうになった。毎日泣き暮らした。
わたし、足が数え切れないほどある人たちがあんまり好きじゃないの。足のない人たちは得意(蛇とか、イモムシとか)なんだけど。
わたしの悲鳴が江ノ島まで響いて、リスが木から落ちるって言われたぐらいよ。
しかし、数年も暮らしてりゃ、慣れるのね。
今では「ギャ!」ぐらいで、冷静な手順で処理できるようになったわ。屁でもないわよ。
ゲジゲジは悪いことしないから、トングでつまんで外に出すの。
だけど、ムカデは別よ。
あの人たちは悪いけど、凶悪なの。
見るからに悪そうな赤と黒のカラーリング。
噛まれなくても、足が触れただけで腫れるって言われてるわ。
極悪組長クラスになると、やられたら最悪死ぬわよ。
だから申し訳ないんだけど、あの人たちは見つけたら民族浄化という大罪をわたしは犯さざるを得ないの。
でも、それももはや慣れてるのよ。
熱湯かければいいの。瞬殺しないと、苦痛を感じたら仲間を呼ぶフェロモン出すらしいのよ。
すごいよ、赤い色素が青くなるのよ、お湯をかけると。
でも本当は嫌なのよ。殺したくはないの。
それにムカデって、いつもツガイでいるから、1匹殺したら必ずもう一匹出てくるのよ。必ず、そうなのよ。
「ああ、奥さんは心配して今頃探してるだろうなあ、、、」とかバカのDNが言うからさらにいたたまれないわよ。
前振りが長いわ!!!
いや、それでさー、昨日の深夜よ。と言うか朝に近かったわ。
「夢は夜ひらくオバハンピカソ」をめっちゃ集中して作っていたのよ。
ふと、横を見ると、いるのよ!障子の上に!真っ赤よ。でかいわよ。15センチはある。
くねくね障子を登ろうとしている。。。
一瞬の心肺停止ののち、めちゃ冷静に挙動を見つつ、お湯の準備に一旦離れた。
お湯なんかチンして1分でできる。
その間、10秒ぐらいの間に、ムカデは忽然と姿を消していたの。
これ、めっちゃ怖いのよ!!
いるってことじゃない?
今も、いるのよ、この家のどっかにいるのよ!2匹!
しかも完璧な町工場の様相を呈しているこの部屋なんか、隠れる場所なんかいくらでもあるわよ!
怖い。まじ怖い。
寝てる間にやられるかも。。。。
本気で怖い。
それで昨日は怖くなって、朝が来るのを震えながら待った。
ついぞ出てこなかった。。。。。。。
怖いの。まじで怖いの。
集中している時って、まさに「無」だから、「ム」が来たら腰抜かすの。
てゆーか、「いるんじゃないか」って思ったら、はっきり言ってほとんど手につかないわけよ!
怖いの。
見えないウィルスよりかくじつに、ナウ!怖いの。
ムカデがステイホームしているって、怖いのよ!!!!!!
ああ、、夜がまた来る、、、、
ムカデの夢が夜ひらいてしまう。。。。。。
ビビりながら
またね。